ちいちゃんパパのブログ

日々の、あることないこと。なんて、ほんとはちがう目的だったんですけど。まあ。いろいろ

日曜の朝にはパンを焼いて

ちいちゃんがまだ2歳か3歳かという頃、ぼくは小さなパン屋さんをしていた。といっても1年半ほどの短い期間だけれど。

 

でも不思議なことにちいちゃんとはあんまりパン作りをしたことがなかった。まったくないというわけではないけれど、お菓子作りに比べたらないにひとしい。

 

パン屋さんをしていた時期はまだちいちゃんが小さ過ぎたということもあるし、ぼくに一緒になにかを作るという余裕がちょっと生まれた頃にはちいちゃんはどちらかといえばお菓子作りに興味を持っていた。ちなみにぼくはお菓子作りも大好き。

 

なのでちいちゃんとパン作り、というのはあんまりなかったのだけれど、なんだか唐突にちょっと一緒に作ってみるのもいいかなあなんて思うようになって。

 

で、

 

今週は土曜日が当直で出勤なので日曜の朝、ちょっと強制的にちいちゃんと一緒にパン作り。うまくできるといいな。

 

***

 

さて、

 

ところでぼくがいちばん最初に焼いたパンはベーグルだった。というのも妻の実家の近くにとてもおいしいベーグル専門店があって、ぼくたちはそのベーグルをほんとうによく食べていて、あるとき、

 

「これ、自分で作れたらいいな」

 

と、ぼくは天啓のように思った。それでレシピを自分なりに調べて作ったのが最初だった。

 

上手く焼けたかっていうと、

 

焼けました。シワシワのベーグルが。でも初めて自分で捏ねて焼いたパンはそれでもとてもおいしくて、思い出深いもの。

 

うん。

 

だから、

ちいちゃん。

 

悪いけどちいちゃんの最初のパン作りもベーグルということで。まあ、正確にはいままでもロールパンとかいくつか一緒に作ってはいるのだけれど、でも多分最初から最後まで一緒に作るのはこれが初めての経験になるはずだよね。

 

***

 

とはいえ、

 

最初にベーグルというのはあながち間違ってもいないよなあとも思っていて、茹でて焼くというちょっと特殊なパンなので難しいと思われがちだけれど意外とそんなこともなくて。

 

いくつか理由はあるのだけれど、まずベーグルはかための食感のパンで、茹でるという工程もあるから発酵時間は短めで大丈夫だということ。ベンチタイムのあと、成形をしてそのまま20~30分程度発酵させるだけ。ちょっと早く起きるだけで朝食前に焼くこともできる。

 

また、かためのパンだから水分も少なめでいいということ。水分の少ない生地はかたくて女性には大変とよく本などには書いてあるけれど、個人的には手ごねの場合、水分の多い生地よりも水分の少ない生地の方が扱いやすい。

 

そして材料がとてもシンプルだということ。ベーグルには基本的に油脂は必要なくて、小麦粉(強力粉)、砂糖、塩、イースト、それから水、これだけで作れてしまう。なんか簡単そうだなって思いませんか?

 

こんなわけでぼくの最初のパン作りはベーグルだった。

 

で、

 

以下、ちいちゃんに作ってもらうための覚書きということで。ちなみにちいちゃんは妻の実家の近くのベーグル屋さんのベーグルが大好きだし、パンを茹でるってのもこどもは面白く思うんじゃないかなと。だからベーグル作り、喜んでくれるんじゃないかなあって思うのだけど。

 

どうかな?

 

***

  

日曜日、

 

ちいちゃんとスムーズに作れるように思い浮かぶままに書いておくけれど、まずは必要な道具。だいたいは台所にあるもので済んでしまうはず。

 

「ボウル、計量カップ、デジタルスケール、料理用の温度計、めん棒、へら、スケッパー(包丁でもいいと思う)、パン捏ね台(まな板でも)、フライパン、すくい網、オーブンシート、ミトン、鍋敷き」

 

こんなものかなあ。大丈夫、全部ありそう。ざいりょうはごくシンプル、小ぶりなベーグル4個分で、

 

「強力粉200グラム、砂糖(てんさい糖がおすすめです)10グラム(5%)、塩3グラム(1.5%)、インスタントドライイースト2グラム(1%)、水110グラム(55%)、ケトリング用砂糖(てんさい糖)20グラム程度」

 

そしてつくりかた、

 

その前に、まずパン作りでけっこうたいせつなのが温度。パン作りを始めたばかりの頃、ぼくはあんまり温度というものを意識していなかったからよく失敗をした。冬なのに仕込み水を冷蔵庫から出したばかりの水を使ったり、冷蔵庫から出してすぐのざいりょうを混ぜ込んだり。

 

なんでこれがダメかというと、捏ね上げたときの温度が下がってしまうから。パン生地は捏ねあがったときに28度くらいなのが理想で、そうでないと1次発酵、2次発酵でいくら温度をパン作りの本とかとおりに合わせてもうまく発酵してくれなかったりする。だから夏であれば逆に仕込み水は冷たくしないといけないし、ざいりょうも冷やしておかないといけない。

 

でもまあ、ぼくがちいちゃんと作る分にはあんまり気にしすぎることもないんだけれど(こまかく考えるなら仕込み水の適温を計算する計算式もある)、この季節であれば粉類は常温に、水は30度くらいにしておくのがいいかもしれない。

 

さて、

 

そんなことに注意しつつ、つくりかた。

 

①まずはボウルに砂糖以外の粉類を入れて軽く混ぜ、まん中にくぼみを作る。そこに砂糖と、水を1/4くらい入れてへらなどで砂糖をよく溶かす。砂糖が溶けたら、へらで周りの粉をくずすようにして混ぜていき、さらに少しずつ水をすべて加えていく。

 

②ある程度混ざりかたまりになったら、まずボウルの中で手で捏ねていく。ボウルをまわしながら、手の付け根っていうのかな、そこで押すような感じで捏ねる。

 

③なんとなくボウルや手にべたつかなくなってきたら、捏ね台の上に出して、さらに15~30分程度捏ねる。水分の少ない生地なので手前から奥にふたつにおるような感じで、やっぱり手の付け根で捏ねていく。それを少しずつずらしながら表面がきれいな感じになるまで捏ねる。

 

④捏ね終わったら、表面が張るように丸めて、それをスケッパーなどで4つに切り分ける。1個81グラムぐらい。

 

⑤切り分けた生地を、切断面を内側に丸め込むような感じで表面が張るように丸めてしっかりとじる。お皿の上などにとじ目を下にして並べ、乾燥しないようにラップをして10分程度ベンチタイム(そのまま放置)。

 

⑥ベンチタイム後、とじ目を上にして手で平らにして、さらにめん棒で10センチくらいの楕円形にしてから、それを三つ折りに。重なった部分を空気を抜くような感じで手の付け根でしっかりと押してから、さらに二つ折りにしてつなぎ目をしっかりととじ、なんていうかナマコ状にする4個全部その状態にする。

 

⑦暑い時期以外はここでまたラップをかけて、5~10分くらいベンチタイムをとると成形がしやすいかもしれない。で、それから成形。手のひらで20センチくらいまで細長い棒状にして片方のはし、つなぎ目側をスプーン状にめん棒で平たくし、さらにつなぎ目を上にしたままぐるっとドーナッツ状にしてスプーン状の部分でもう片方のはしを包み、しっかりととじる(ここをしっかりとじておかないと焼成の最中に剥がれてきれいな焼き上がりにならない。餃子の皮みたくちょっと水をつけてもいいかも)。それを小麦粉を軽く振ったお皿の上などにつなぎ目を下にして並べふわっとラップをしてオーブンの発酵機能などを使って35度で20~30分程度発酵させる。見極めは難しいけれど、なんとなくひとまわり、おおーおっきくなったなあというのが目安でいいかなと。

 

⑧この間に天板を入れたオーブンを200度に余熱。フライパンに水を入れて沸騰させ、さらにてんさい糖をいれる。発酵が終わった生地をスケッパーなどを使ってやさしくお湯の中につなぎ目を上にして入れ30秒、すくい網で裏返してまた30秒茹でて、お湯を切りながらお皿の上に取り出す。

 

⑨ここからはできるだけ手早く。オーブンから天板を鍋敷きの上に取り出し、オーブンシートを敷いて、その上に茹で上がったベーグルを並べオーブンへ入れる。そして200度で15~20分程度焼成して完成。

 

***

 

うーん。

 

ぼくの以前作っていたときの記憶で書いてみたけれど、読み返してみると文字だけって非常に分かりにくい。それに記憶だから実際に作ってみると違っていたりもするかもしれない。

 

ぼくはちいちゃんにちゃんと説明できるかなあ? まあ、でもいまはすぐにつくりかたをいろいろ検索できるし。間違っていたらそこを参照してやり直そう。

 

それに、

 

ケトリング(茹でること)、焼成以外はこどもにもあんまり難しいこともないから、ちいちゃんにもちゃんとできるんじゃないかとも思っていて。多めに生地を用意して、ちいちゃんに好きなかたちにしてもらってもいいし、茹でずに焼いちゃってもいいし。

 

だから、

ちいちゃん。

 

日曜の朝にはパンを焼いて、いつもちょっと寝坊してくるママを驚かせてあげよう。きっと、楽しいにちがいないよね。