ちいちゃんパパのブログ

日々の、あることないこと。なんて、ほんとはちがう目的だったんですけど。まあ。いろいろ

鎌倉権五郎

鎌倉権五郎なんて聞いても、ちいちゃんはあたまのなかがはてなマークになってしまうだけだろうけれど、でもぼくと妻にとってはちょっとした思い出だったりする。

 

ちいちゃんが生まれる前はよく妻とふたりで鎌倉へ出かけた。八幡宮はもちろん、海を見たりちょっとした山歩きをしたり、鎌倉はいろいろな楽しみかたのできる場所だと思う。

 

歩き疲れて、普段は入りにくいなあなんて思ってしまうおしゃれな喫茶店にも入ってケーキやお茶を楽しむなんてことをしてみたり、なんだかあんまりぼくたちには似合わないことをしたりもした。

 

なんて言ったら、似合わないのはぼくだけだよって言われちゃうかも知れないけれど。

 

そんななかでもぼくは長谷寺のあたりが好きで、季節毎よく出かけた。近くには大仏があり、少し歩けば紫陽花で有名な成就院、そして極楽寺と楽しむことができる。

 

鎌倉権五郎神社はそんな長谷寺近くの一角にひっそりたたずむ神社で、御霊神社ともいう。司馬遼太郎さんの「街道を行く」で知った。京都などでは御霊神社というと、菅原道真など怨みを残したひとを祭っているものが多いのだけれど、この鎌倉権五郎というひとはちょっと違っていて面白い。

 

平安時代に勇名を馳せたひとで、源義家という源氏の棟梁に従って戦った後三年の役で敵に片目を射られてしまうのだが、そこからがすごい。矢が刺さったまま戦い続け、なんとか味方の陣に戻るわけです。驚いた味方の武士が急いで顔に足をかけ刺さった矢を抜こうとすると、やおら権五郎は刀を抜いて味方の武士に切りかかったというのだ。

 

「武士たるもの、弓矢で死ぬことは本望である。けれど足で顔を踏まれるなどということは決して許せない。汝をかたきとしてここで死なん」

 

ぼくはこのことを「街道を行く」で知ったのだけれど、司馬遼太郎さんはさらに続ける。鎌倉の御霊神社ではこんな英雄が祭られている。しかしこの鎌倉権五郎を曾祖父に持つのが源義経を死に追いやったと言われる梶原景時だということも歴史の面白さかもしれない。

 

で、

 

ぼくはこんなおはなしを多分デートで妻にしたわけなんだけど、思い返すとぼくはほんとうにダメなヤツだなあと思ってしまう。

 

デートでさ、こんなおはなしをされちゃったら女の子はひいてしまうよね。

 

ん。

 

妻はそんなぼくと結婚9年目。なんだかほんとうにごめんなさい。それでほんとうにありがとう。

 

ありがとう。

 

ん、

 

なんだろ、これ。

 

***

 

さて、

 

なんで突然こんなおはなしかというと、ちょっと前に俳優の堺雅人さんと高畑充希さんが映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の番宣でテレビ番組に出ていて、そこでこの鎌倉権五郎神社が紹介されていたのだ。

 

どちらかといえばマイナーな神社だと思っていたのでそこが紹介されていたのもちょっとびっくりしたし、妻がむかし案内したこの神社を覚えていてくれてそれがなんとはなしにうれしかったのかもしれない。

 

で、

 

「パパはクリスマスプレゼントなにか欲しいものないの」

 

と、以前妻に聞かれたときぼくはなにも思いつかなかったのだけれど、なんだかこの番組を観てから、家族3人でこの映画を観に行くのもいいかもしれないとそんなことを考えた。

 

もともとちいちゃんと観に行った別の映画で予告編を観ていて、とても面白そうだなあと思っていたからでもある。

 

というのもぼくは、なんだか最近は女の子がしっかりしてる物語ばかりが多い気がしていて、そんななかこの映画はなんか主人公がかっこいい。

 

そんなこと妻に話したりすると、

 

「パパってけっこう古いタイプだよね」とか言われそうだから言わないけど。まあ、言われても、

 

ふん。そうさ、ぼくは古くてあたまがかたいのさ!

 

って、

 

ちゃんと言い返してやるけどね、多分。

 

多分。

 

話がそれてしまったけれど、それでちいちゃんに聞いたら観に行ってもいいよと言ってくれたのでじゃあそうしようかなと、ちいちゃんと計画を立てることに。

 

24日の日曜日はもうプリキュアのケーキとケンタッキーを予約してしまったから、23日の土曜日あたり。妻はイルミネーションが見たいと言っていたから、横浜あたりの映画館で3人で映画を観てそこらをぶらぶらしながらちいちゃんと妻へのプレゼントを選んでおいしい食事をして、帰りにイルミネーションを見て帰ろう。

 

まあ、

 

どのあたりがきれいにイルミネーションされているのか知らないし、おいしいお店も分からないし、そこらをぶらぶらってほんと適当すぎるからそれはこれから調べなくちゃいけないけれど。とりあえず、

 

きょう、帰ったら妻に話してみよう。

 

いいって言うかな?

 

やだって言うかな?

 

なにはともあれ3人で素敵なクリスマスにしたいものだなと思う。そしてこんな夜ぐらいは、いつもよりも少し真面目に感謝を伝えられたならいいなと思う。