ぼくにだって言いたいことはある
クリスマスが終わってしまえば、すぐ年末、お正月。分かっていたことだけど、やっぱりあっという間だなあって気がする。
ぼくは今日が仕事納めで、年明けは4日からだけど今日より昨日が1番忙しい1日だった。
で、
昨日はいろいろ慌ただしくてクレームなんかもあったのだけれど、ぼくがにこにこ対応しているように見えたみたいで、
「ろれんぞさんて全然怒らないですよね」って事務員さんに言われてしまった。「発注は基本22日までにしてくださいって言ってあるんだから、品物無くたってしょうがないじゃないですか」
「うーん、でも相手に迷惑かけちゃったのは確かだからさ」とぼくが答えると、
「すごくいい環境で育ったんですね、わたしもそんなふうに穏やかになりたいな」
うーん。皮肉なのか、ほんとにそう思ってくれているのかよく分からないけれど、
でもぼくは別にそんないい環境でなんか育ってなんかない。父はペンキ屋だったし、職人の家なんて大概そんないい環境じゃないわけで。でも特にぼくはそれを説明したりはしないけれど。
「いや」とだけぼくは言った。「そんな、穏やかじゃないと思うよ」
***
実際、ぼくはそんなに穏やかではない。仕事が忙しかったり、道路が混んでたりすればけっこうイライラするし、そんなのしょっちゅうある。
理不尽なことがあれば、ぼくにだってやっぱり言いたいことはある。
うん。
でも、
一方で確かに若い頃よりも、穏やかになったのかもしれない。なんか、改めて考えてみるとそう思ったりもする。それはもしかすると年齢どうこうよりも、ちいちゃんが生まれたことが大きな理由かもしれない。
みんなそうなんじゃないかと思うんだけど、子どもがいるとあんまり小さなことが気にならなくなるものだから。
スカートの短いアイドルとか見ても、なんか素直に「かわいいなあ」って、言えるようになるし。
あれ、
やっぱりこれは年をとったということなのだろうか?
ただ単に、
枯れちゃったってヤツだろうか?
うーん。
でも、
ちいちゃんの為だったら、ぼくは何でも言える気がする。
いや、
ちょっと違うかもしれない。言わなくちゃいけないときは、言える父親でありたいと思う。ちいちゃんを守れる父親でありたいと思う。
だからなんだろう。それは単に優先順位の問題で、いまぼくにとって1番はやっぱりちいちゃんなのだ。だから他のことはだいたい穏やかに対処できるのかもしれない。
泰然自若とした、そんな大人ならほんとは良かったのだけれど、そんな大したひとじゃないし、正直に言えば言いたいことはいっぱいある。自分の娘が1番大切なただの独りよがりなひとなのだ。
ぼくは。
***
日曜日、
例によっておやすみなので家族で相模原公園に行って来た。
天気はそんなに良くなくて、寒い日曜日だったけれどちいちゃんと一緒にママが買っておいてくれたプリンセスプリキュアの凧をあげた。
糸を短くした凧をちいちゃんは一生懸命走って、上手にあげていた。
そしてぼくも。
子どもの頃はあんまり高くあげられなかった凧だったけれど、高く高くあげることができた。ちいちゃんがそんな凧を上を向いて見つめていた。
ねえ、
ちいちゃん。
ぼくははちいちゃんのいいパパでいられているだろうか。よく分からないけど、そうであれたならいいなと思う。
なんかね、そうであれたなら他のことはどうとでもなる気がするんだ。
たぶん、
そういうことなんだ。
***
さて、今日が今年最後の更新になりそうです。
明日からぼくにしては長い4日間のおやすみ、いつも淋しい思いをさせちゃっているちいちゃんと、いっぱい遊びたいなあと思う。
パパやママと一緒にいてくれる時間なんてきっと限られているから、できるかぎり全力でちいちゃんとね、過ごさなくちゃ。
始めたばかりの拙いブログですが、ご訪問いただきありがとうございました。来年もまたよろしくお願いいたします。