君の後ろ姿
あけましておめでとうございます。
ブログを通してというかたちですが、今年もよろしくお願いいたします。
さて年末年始、ぼくは12月31日から1月3日までおやすみで、昨日が仕事始め。
おやすみ、短いなあなんて思ってたんだけど、昨日ラジオを聞いていたら、全く休みなしで、なのに大晦日の仕事が終わってから初詣に行って、その後そのまま山に登って初日の出を拝み、そして出勤。
なんて方がいて、うーん。なんか贅沢言ってすみません。
って、
気持ちになってしまった。考えてみればお正月っていってもお店はどこも営業している昨今。休みなく働いている方がいっぱいいるわけで。お疲れさまって思うとともに、お正月までお店やってることないのになあって毎年思ったりする。
歳をとると悪い癖で大抵昔話になっちゃうんだけど、昔はこんなじゃなかった。いつごろからこんなに年末年始の無休が増えたんだろうか? 少なくともぼくが大学くらいのときまではけっこうおやすみのところが多かった気がするんだけどな。
で、
そんなおやすみの間は、家族でのんびりと過ごすことができた。妻の実家に行った以外は、あんまり予定も立てずいきあたりばったり。
公園に行って凧上げをしたり、近所の神社に初詣に行ったり、カラオケに行ったり、ボウリングに行ったり。
ほんとうはちゃんと予定を立てて遠出とかしたかったんだけれど。ごめんね、ちいちゃん。
でも、春にはね。ちょっとだけだけど余裕ができると思うから。実はママにも内緒で計画を立ててるんだよ、楽しみにしててね。
ね!
***
妻の実家では、久しぶりにビールを飲んだ。もともとそんなに飲む方ではないし、ちいちゃんが生まれてからはほんと数えるくらいしか飲んでない。
だからかな、妻のお兄さんと珍しくよく話した。お互いにいい歳だからそれなりに悩みもあって、そんなことを飲みながら少しずつ話した。
くわしくは書けないしよく分からないけど、ちょっとずつしか進めないんだなと思う。大切なことはちょっとずつでも進むこと。たとえ失敗したとしても、大概のことはなんとかなるものだし、うん、少なくともつながりのあるぼくたちはひとりじゃない。
ひとりじゃない。
今までは余り強く感じたことがなかったけれど、それはなんだか、とてもとても心強い気持ちだ。
誰かに頼ったっていいと思うし、頼られれば助けてあげたいと思う。少なくとも手助けをしたいと思う。ぼくたちはきっとそんなふうにしてつながっているのかもしれない。
昼食に妻のお母さんが用意してくれたカニ鍋を食べた後、外で遊びたいと子どもたちが言うので散歩がてら近くの公園までみんなで歩いた。
少し先を行くいとこのきょうちゃんの後を、テクテクとちいちゃんが追いかけていく。
「手をつないで歩こう」
と、ちいちゃんが言った。
「いいよ」と言って、きょうちゃんは笑った。
去年も見た同じようなふたりの後ろ姿は、でも去年よりも確実に大きくなっていて、ぼくはなんだか泣きそうになってしまった。
ねえ、
ちいちゃん。
君がつないだその手のつながりは、きっと無限のつながりを持っているよ。
だから、
君もひとりじゃない。
昔のぼくはそんなつながりを余り信じることができなかったような気がする。だからといってぼくが不幸だったとは思わないけれど、でもそんなつながりをもっと素直に信じていれば今よりもっと違うぼくだったかもしれない。
もちろん強制はしない。いつだって人生の選択は自分でしなくちゃいけないから。
でもできるなら、そんなつながりをぼくよりももっと早く、素直に信じてくれたならいいなと思う。
何が正しいことかなんて分からないけど、君の後ろ姿を見つめながら、ぼくはそんなことを思っていた。